「Vtuberとして活動してみたい!」という方に向け、FireAlpacaを使ったVtuberモデルの作り方をお伝えします。
まずはVtuberのモデルを作らなくてはいけないのですが、Vtuberモデルには『3Dモデル』と『2Dモデル』の2種類あります。
3Dモデルは全身の動きが再現され表現力が高いのですが、複雑な3Dモデルを作ったり動きを反映させるためのトラッキング機材を買ったり…とても大変で費用がかかります。ちょっとやってみたいと思っても手軽にできるものではありません。
そこで多くのVtuberが配信などで使っているのが2Dモデル。表情や簡単な動きが反映され、モデルデータとカメラがあればOK。手軽に始められるのが魅力です。
今回の完成形はこんな感じ。
それでは早速Vtuberの2Dモデルを作りましょう!
Vtuber 2Dモデルを作るのに必要なソフト
いずれも『Windows』『macOS』でインストール・使用することが可能です。
またトラッキングには別途ウェブカメラが必要となります。
- FireAlpaca … イラスト制作(無料)
イラストソフトFireAlpacaを使ってモデルの元となるイラストを描きます。
- Live2D Cubism Editor … Live2Dモデリング(無料 or 有料)
描いたイラストをモデルに設定します。無料版はパーツ数など、機能の制限付きとなります。
- VTube Studio … トラッキングソフト(無料 or 有料)
作ったモデルを読み込み、自身の動きをウェブカメラで読み取って連動させます。
基本無料で使えます。有料版にアップデートするとロゴを外すことができます。
『Live2D Cubism Editor』は公式サイトから、『VTube Studio』はソフトウェアダウンロードサイトSteamでダウンロードできます。
早速ダウンロードしましょう!
2Dモデルを作る簡単な手順
今回以下のような流れで2Dモデルを作ります。
- キャラクターのラフを作成
- イラストを作成+パーツを作る
- パーツを『Live2D Cubism Editor』で設定する
- キャラのデータを書き出す
- 『VTube Studio』でキャラデータを読み込み、設定する
1.キャラクターを作成
まずはモデルとなるイラストを描きます。
FireAlpacaの使い方に関してはチュートリアルなどを見てください。
新規ファイル作成
Live2Dモデリングには『Live2D Cubism Editor』を使用します。仕様上、レイヤー構成を保って保存できるPSDのイラストデータが必要ですが、最終的にPSDデータで書き出せば大丈夫です。
以下の設定でイラストを制作しましょう。
- サイズ:縦3000~5000px
- 拡張子:mdp
イラストを描く際はFireAlpacaのデフォルトのフォーマットである「.mdp」にしておきましょう。
キャラクターを描く際の注意点
- 全身を描くのがベター(コストを抑えたいなら上半身だけでも◎)
- 真正面のイラストだと動かしやすい
- 大きなキャンバスサイズで描く
2.キャラのパーツを作る
ここが重要です!
普段描くような一枚絵のイラストでは『Live2D Cubism Editor』で設定できません。
前髪、眉、目のふち、目玉、口などのように動くパーツを分けて描きます。
↓こちらは全てのパーツの線を重ねたものです。
文章での説明ではわかりにくいと思うので、こちらの画像をご覧ください。
パーツを一覧にしたものです。分けすぎても動かし辛くなってしまうので注意しましょう。
どうやってパーツ分けするの?
基本的には手前にくるパーツと奥にあるパーツを層にしていくイメージです。
近い例として『3Dアートボックス(シャドーボックス)』を想像すると感覚が掴みやすいかもしれません。
最初はどこをパーツ分けするのかわからないと思いますので、上の画像を参考に自分なりのキャラをパーツ毎に描いてみましょう。
今回のキャラはショートヘアですが、長さが違うだけでロングヘアーの場合も基本の描き方は同じです。髪を束ねている場合は束ねている髪を別パーツにしても良いですね。
『Live2D Cubism Editor』公式サイトにイラストのサンプルデータが配布されていますので、そちらで勉強してみても良いでしょう!
『Live2D Cubism Editor』公式サイトサンプル
こちらから今回のデータをダウンロードできますので、ぜひ参考にしてください!
※利用する際はデータに入っている「利用規約」をお読みください
『Live2D Cubism Editor』の仕様
『Live2D Cubism Editor』にデータを持っていく際、以下は使えるので覚えておきましょう。
- 使えるレイヤーのブレンドは『通常』『加算』『乗算』
- 不透明度の設定あり
- 『クリッピングマスク』の使用が可能
パーツ分けとレイヤー
1パーツ1レイヤーで作っていくので、かなりのレイヤー数を管理することになります。
フォルダを活用して管理しやすくしておくと良いでしょう。
イラスト制作で意識すること
線をハッキリ描く
線はハッキリ描きましょう。ぼやけていたり、ラフのように線が幾重にもあるとLive2Dの設定をした際に不自然になりやすくなってしまいます。
『本来隠れて見えていないパーツ』を描く
Live2Dで動かしたい範囲の程度で本来隠れて見えていない部分まで描き足します。
体の向きや傾きの動きを設定する場合、腕や服のパーツ分けが必要になります。
画像のように、胴体、服、腕に分けて一枚絵では見えない部分まで描き込んでおきます。
影も塗り足し・描き足しをしてパーツ分けしておく
髪と一緒に影も動かすとより自然な動きになるので、画像のように顔、前髪の間に影のパーツも作りました。
動かしたときの重なり順
手や髪など、パーツを動かしたときにどのパーツが手前に来てほしいのか順序を考えましょう。
背景は透過
背景は無し(透過された状態)にしておきましょう。
モデリング中にイラスト・パーツの不足や改善点を見つけても、後から修正・追加可能です。
パーツ分け≪目≫
目はこのくらいのパーツ数にしておくと動かしやすく、それなりの仕上がりにできます。
また左右でレイヤーを分けておきましょう。フォルダーでまとめておくと管理がしやすいですね。
パーツ分け≪口≫
パーツ分けの中でも、『口』は特殊な分け方をします。画像を参考に作成しましょう。
必要に応じて八重歯なんかを追加するのも◎
レイヤーの重ね順は上から『上唇』『下唇』『(あれば)歯』『口内:影』『口内』となります。
パーツを作る時に便利な機能
対象定規
正面向きのモデルを制作する場合、線画や塗りで『対象』機能を使うと時短+クオリティアップすることが可能です。
『左右対称にするパーツ』と『そうでないパーツ』でうまく使い分けましょう!
キャラデータの完成
各パーツを描き終えたらキャラデータの完成です!
『Live2D Cubism Editor』にデータを持って行くためにpsdデータで書き出します。
psdデータができたら次は『Live2D Cubism Editor』で設定しましょう。
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