光源の位置
同じイラストなのに影のつけかたで『ポップ』に感じたり『ミステリアス』と感じたり…。
『陰影』という『演出』を施す工程です。まずは一覧でざっくり見ていきましょう。
いかがでしょうか。影をつける前のイラストは同じものですが、それぞれ印象が違って見えますね!
以下よりオーソドックスな影のつけ方をそれぞれ解説していきますので、それぞれ『光源の位置』を意識しながらご覧ください。
①順光
- 物体の真正面から光が当たる状態。
- 影の面積が少なく、のっぺりとした印象になりがち。
- 元の色を活かすイラストやポップなイラストに向いています。
②逆光
- 物体の後ろから光が当たる状態。
- 影の面積が多く、ストーリーを感じる印象に。
- 影の色・濃さや輪郭の光で「ロマンチック」から「ホラー」まで、様々な表現ができます。
③上からの光
- 物体の上から光が当たる状態。
- 真夏の日差しなど、日常でも見かける場面の多い影の付き方。
- さわやかでドラマチックな画づくりに向いています。
④下からの光
- 物体の下から光が当たる状態。
- 不気味な感じや非日常な印象を与えられます。
- 「ホラー」「SF」「ファンタジー」なイラストと相性が良いです。
⑤左(右)からの光
- 物体の左、または右から光が当たる状態。
- 人物の顔に影が多くかかれば「哀愁」のようなネガティブな印象を感じ、かかる影が少なければ「希望」のようなポジティブな印象に。
- 逆光ほど影にならず、はっきり影が出るのでカッコイイ画づくりにも向いています。
以上の解説を踏まえ、メイキングイラストで採用したのはこちらの陰影です。
ポップな印象にしたかったので『順光』をベースに、もう少しストーリー性が欲しかったので光源を真正面よりも少し左上にずらして影の範囲が増えるように調整しました。
↓このように光源の位置をマーキングしておくと、影をつけるときにイメージしやすくなるのでオススメです。
といった方も『光源の位置』さえイメージできれば「それっぽい」影を描く手助けになるので、上手く活用してくださいね!
次回予告
いかがでしたでしょうか。イラストに合ったライティングや印象付けたい目的に沿ったライティングをすることで、より魅力的な作品づくりが可能になりますね。
次回は影とハイライトをご紹介していきますので、お楽しみに!
下書き~仕上げまで! イラストメイキング第4弾! 前回からの続きで見るぞ! 皆はどうやって塗ってるんだろう… ハイライトとかよくわからない そんな悩みの手助けになる、フリーペイントツール『 FireAlpac[…]