クリッピング機能
まず紹介しておきたいのが【クリッピング】という機能です。
第2弾でカラーごとにレイヤー分けをしましたが【クリッピング】機能を使うことにより、この影・ハイライトの工程で活躍します。↓のように分けられていますね。
使い方は簡単で、ベースにしたいレイヤーの上に任意のレイヤーを作成し【クリッピング】にチェックするだけ!
これでベースレイヤーに描画されている部分にのみ色が乗るので、はみだしを気にすることなく塗ることができます。
詳しい解説は下記記事をご覧ください。
クリッピングって何? 「キャンバスへのレイヤー合成の際に、下のレイヤーの画像範囲にのみ合成する」 のがレイヤーのクリッピング機能です。 ・・・と言われても、いまいちピンと来ないと思います。レイヤー合成の仕組みが頭に入っていな[…]
複数のレイヤーに対してクリッピング レイヤーのクリッピング機能は、あくまで 「直下」 のレイヤーに対して行うものです。ということは、複数のレイヤーに対しては、クリッピング処理できないのでしょうか・・・? 図:レイヤー1,[…]
影・ハイライトのレイヤー構成
それでは影ラフをもとに影・ハイライトを塗っていきましょう。肌の塗りを例に解説していきます。
1影
ふんわりとした陰影を塗ります。エアブラシや、任意のブラシで塗ってからぼかすと柔らかい塗りができ、ブレンドを【乗算】にしておくのがオススメです。あまり描き込まないのがコツです。
2影
1影と違い、濃くパッキリとした陰影を塗ります。描き込み量やペンの種類を変えることで影の輪郭が変わるので、個性を表現しやすいです。こちらもブレンド【乗算】がオススメ!
その他、加筆など
頬の赤味や唇など、影とは別の表現を描き足しました。
ハイライト
詳しくは後述しますが、光の当たる部分に色を乗せていきます。ブレンドを【ソフトライト】にしておくと、単純に白で塗っても白飛びしすぎることなくイイ感じの色味になってくれるのでオススメです。
すべて組み合わせると…
以上を組み合わせると、このような仕上がりに!
『1影』でふんわりと丸味を表現し、『2影』でメリハリをつけることで立体感のある影に。そこに『ハイライト』を加えることで、より奥行きを感じる塗りになります。
ハイライトのコツ
ハイライトは光から物体までの『距離』と『光の強さ』を意識しましょう。例として前回設定した光源で考えてみます。
このようにキャラクターの顔付近に光源を設定している場合、以下を意識すると「それらしい」塗りができます。
- 顔周りの光は強く当たるためハッキリとしたハイライト
- 足の方へは次第に弱く当たるため、胴体から足へいくに従ってふんわりとした弱めのハイライト
光源が近いほど狭い範囲でエッジを利かせ、遠いほど広範囲にふんわりさせます。
より印象的な雰囲気づくりがしたい、もっと突き詰めたい方は光の『位置』だけでなく『強さ』を意識してみたり、『反射光』などの光源を増やしても良いですね!
という場合は、影を塗っていないところに色を置いていくだけでも「それらしく」塗ることができますよ。
デジタルの強味である【取り消し】【やり直し】機能を存分に活用して塗ってみましょう!
完成塗り比較と次回予告
最後に『影のみ』と『影+ハイライト』の比較画像です。
ハイライトを加えることで主に瞳の部分に効果が表れていますね。髪も艶やかな印象に変化しています。
このようにハイライトのつけ方で様々な材質の表現が可能なところが面白いです。
次回は仕上げをご紹介していきますので、お楽しみに!
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